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ボイストレーナー資格認定講座 第2回は音声学!

こんにちは!VTボイストレーナーの三浦優子です!

先日から始まっている、VT初のボイストレーナー育成&認定講座【VT-RV】のリチャード先生の音響学・音声学の基礎講座の2回目がありました。
初回から今回までの期間に、皆さんしっかりと復習されていたようで、前回よりも頷きながら受けられている方が多い様子があったように思います!
そんな2回目の講義は共鳴や舌、フォルマントについてでした。 

楽器で物理現象を捉えるとシンプルになる

世の中にあるもので振動するものには全て共鳴があります。
わかりやすいのが弦楽器。
バイオリン、チェロなどの弦楽器は震えるという弦があります。
この弦が最初の振動です。

次に胴体である、箱、ケースと言われるものに含まれる空気が震えます。
響きを作るのはこの箱の中にある空気が共鳴させるからであり、これは人の声と似ています。
声帯が振動することによって声そのものは作られますが、響かすのは声道(共鳴腔)です。
バイオリンとチェロのように弦の長さ、胴の大きさによって音の高さは変わりますが、人も声帯と声道の長さや大きさ、広さによって変わってきます。
これをHelmholtz resonatorという資料を見ながら確認しました。

ボイトレビジネスで氾濫する鼻腔共鳴の誤り

声道の中には共鳴腔が3箇所ありますが、歌唱で重要な共鳴腔は咽頭腔と口腔です。
ですが鼻腔共鳴を推奨するインストラクターもいます。
これについてもお話ししていただきました。
人の声という仕組みがわからなかった時代に「マスク共鳴」という表現があったそうです。
このマスクというのはアイマスクの部分を指しています。
歌唱で重要なのは母音であり、科学的に咽頭腔と口腔だけで母音を出していて鼻腔は関わっていないことがわかっています。
なのでマスク共鳴を使っている先生はだいたいの場合は科学的な根拠を持っていなくて、それを理解していない場合があるのではとおっしゃっていました。
これについては1期生のグループディスカッションでも意見交換がありました。
「共鳴」と「共振」が曖昧になっているのではないか、という意見や、音響学や音声学を学ぶことで共鳴の概念が変わるなど、私自身とても勉強になる貴重な意見が上がっていました。

母音は舌を中心とした声道の形状によって作られる

続いては舌についてです。
[i][a][u]それぞれの舌の位置を矢状面から見たMRIの画像と、アメリカで有名な科学者インゴ・ティッツェ氏が開発したモデルを見ながら各母音の空洞の広さを確認しました。
舌の位置によって空洞が変わります。
例えば[i]の時は後ろ側がチェロで前側がバイオリンというように、わかりやすくバイオリンとチェロで表していただきました。

これを理解した上でフォルマントのグラフを見ていきました。
フォルマントは振動の頻度という周波数と声道の共鳴点と組み合わさって出力されています。
母音によって特徴があり、ボイスティーチャーが[i]を好むのはなぜかということを教えていただきました。
今までなんとなく[i]を使っていた方も科学的に理解が深まると、より母音のチョイスが的確になりそうですね。

各種母音毎の声道モデル

次回で音響学・音声学の基礎講座はラストになります。
リチャード先生も、難しく理解に時間が掛かることは承知の上、講義をしているとお話ししてくださいました。
理解に時間がかかっても辛抱強く付き合うことが大切だと。
ですが理解してくると、今よりももっとボイストレーナーとしても歌い手としても声を扱うことが楽しくなるのではないかと思います!!
次回の様子もまたレポートしたいと思うのでお楽しみに〜!

ボイストレーナー資格認定講座VT-RVのページはこちら

VTチームの資格講座の音響学のクラスの様子はこちら
VTチームの資格講座の音声学のクラスの様子はこちら
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解説しているインストラクター

三浦優子
三浦優子
大阪音楽大学短期大学部ミュージカルコース卒業
宝塚音楽学校附属宝塚コドモアテネ卒業
幼少の頃からクラシックバレエを習い、毎年行われる発表会やその他数々の公演、業界最大手の舞浜大手テーマパークのショーやパレードに出演。
ダンスパフォーマンスにおいては特に活躍を遂げ、忙しい日々を送ると同時にボイストレーニングを続けるが、自分の悩みを解決できる先生となかなか出会えず「これで上達できるのか?」と不安を感じ、次第に歌を諦めてしまう。
そんな中、発声を科学的に捉え、的確なトレーニングを行えるVTチームの存在を友人から聞き、VTチームのレッスンを受講。
ハリウッド式ボイストレーニングに感銘を受ける。
現在は自身の「踊りながら歌う難しさ」を克服した経験を活かし
「ダンサーとしてミュージカルの舞台に立ちたい」
「ミュージカルに出演しているが、シンガーの枠に入りたい」
という方々を中心としたサポートに向け、勢力的にトレーニングを行っている。
全米ヨガアライアンスRYT200を取得し、ヨガインストラクターとしても活躍中。
クライアント一人ひとりに合った姿勢矯正を行うことにより、発声の改善、呼吸の改善、ダンスの改善を行い、クライアント様から高い評価を得ている。

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