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乾燥の季節に最適! 喉の潤滑改善方法を教えます

季節の変わり目で体調を崩される方も最近増えてきましたね。
これからどんどん乾燥する気候に向かっていくので声を使う方は気をつけて日々過ごされるかと思います。
今回は発声環境の改善におすすめの”ちょい足し”でとっても効果的な方法をお教えします!

喉の中の潤い

「喉の中がどれだけ潤っているのか?」という喉頭潤滑が改善のポイントとなります。

まず声の元となる音を作る声帯は、1秒間での振動数は男性で100〜300回くらい、女性は200〜500回くらいと非常に早く動く組織です。
滑らかに動くためには、声帯そのものが潤っている必要があります。
免疫機能の向上には、その他の部位もしっとりと湿っていることが大切です。
これにより免疫機能の向上だけでなく、さらに声道が共鳴腔としてもよい役割を果たしてくれます。

水分摂取は必須

1日に必要な水分量の計算式です。
【30~40ml × 体重(kg)=基準値】

そうすると体重が50kg程度の女性の場合は最低ラインが1.5リットル〜2リットル程度となります。
70kgの男性の場合は2.1リットル〜2.8リットル程度です。
まずはこれくらいを目安に水分摂取をスタートしましょう。
1日を通してチビチビ飲む事が重要なので、配信中や練習中なども忘れずに。

経口補水液などを使うのも手だと思いますので、水だとなかなか飲みづらい方は上手に取り入れてみてください。

上咽頭鼻うがい

風邪の流行りやすい時期や花粉シーズンは、特に鼻うがいがおすすめです。

桜田自身も、鼻うがいをやり始めてから風邪をひく頻度が半分以下になり、現在も朝晩欠かさずやっています。
生理食塩水を使うと痛くないです!

通常ですと顔を前向きに倒して鼻から入れ、もう一方の鼻から出す流れになります。
これだと最も洗浄したい上咽頭が洗えないので、通常の鼻うがいと少しだけやり方を変えて一工夫入れてみます。
上咽頭で菌やウィルスが繁殖すると上咽頭炎となります。
そして状態が悪化すると炎症が酷くなり風邪の症状が起こります。

上咽頭炎は、喉頭の潤機能を下げ、嗄声が起こりやすくなる事がわかっており、さらに最近の研究で、集中力の低下や頭痛、肩こりの原因となったり、発声障害にも影響を及ぼしていると言われています。

上の絵を見ると、うがいするには上咽頭は遠いですね。
鼻と喉の間くらいに位置する部位なので、通常のうがいでは到底届きませんし、頭を前に傾けた鼻うがいでは角度的に届きません。

上咽頭に生理食塩水を届かせるためには首を後ろに傾斜をつける必要がありますね。


これくらいの角度で良いと思います。
朝晩、200mlくらい使ってしっかり洗浄するといいと思います。

通常、上咽頭の症状が改善するまでは3ヶ月程度必要と言われています。
なので継続的に行うのが重要です。

ちなみに生理食塩水の分量を調べて、塩と水で作るのもいいですが、面倒な方は「サイナスリンス」という商品が最安値だと思います。

ハナノアもありますが、こちらは非常に高いので、ポンプだけ旅の時に持ち歩いています。

ファミチキを食べると声が出しやすくなる?

現役の人気声優さんと
「唐揚げを食べると声が出しやすくなる」と言う冗談みたいな話しをしていると

「声優あるあるですけど、収録前にファミチキ食べている声優は多いですよ」と教えてもらいました。(笑)



※食べ物や飲み物は食道へ
食べ物や飲み物は気道にある声帯には届きませんが、声の共鳴腔となる声道が油によって潤され、良い反響板のような状態になるのではないかと推測できそうですね。

風邪の時に、声帯そのものに影響は受けていなくても、声道が腫れてブヨブヨになっていると非常に声が出しにくくなる事があります。
この逆を考えればこのような仮説は立てられそうです。
昔から歌手は練習前や本番前にオリーブオイルをティースプーンひとさじ舐める方はいました。

一度試してみて、もしこれも効果的だと感じられれば配信中に水分補給+オリーブオイルを舐める程度の事はできそうですね。
このように、一般的に声に良いと言われる事は積極的に試してみて、自分にとって効果が感じられるかどうか?を見極め継続するか止めることが重要です。

このような方法をOutcome Based Decisionと英語では言われます。
いかがでしたか?

今回は声のケア方法を少し踏み込んでお話してみましたが、基本的な声の衛生管理ができているということが前提となります。
少しでも声の状態をよくしたいという方はぜひ試してみてくださいね!

解説しているインストラクター

桜田ヒロキ
桜田ヒロキ
セス・リッグス Speech Level Singing公認インストラクター(2008年1月〜2013年12月)
VocalizeU認定インストラクター

アメリカ、韓国など国内外を問わず活躍中のボイストレーナー。
アーティスト、俳優、プロアマ問わず年間2000レッスン以上を行うボイストレーナー。

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