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【動画で解説】歌うと喉が痛くなる!〜リラックスしながら歌う方法とは?〜

「歌うと喉が痛くなる・・・」「カラオケに行った後、喉が枯れている」
そんな風に感じたことはありませんか?
実際にレッスンに来られる多くの生徒さんたちは、そんな悩みを持っています!
今回は、そんな悩みを解決していきましょう!

歌うと喉が痛むのは何故?

今回動画に出て頂いた生徒さんは、“大きな声が出ないのに喉が痛い”という悩みを持っています。
どうして喉が痛くなるのでしょうか?
歌うと喉が痛む原因は、“過緊張”によるものと考えられます。

“過緊張”は何故起こるのかと言うと、筋肉の使い方のバランスが悪いためです。
これを筋肉の“インバランス”と呼んでいます。

例えば、筋肉Aがうまく働いてないと、筋肉Bが補わなければならない状況になります。
しかし、筋肉Aは筋肉Bの動きは出来ないので、余計な力が加わってしまうのです。
要するに、「使うべき筋肉が十分に働いていないから、別の筋肉でその補填をする。その筋肉は本来の使うべき筋肉ではないため非常に強く働かなくては行けない。
・・・結果、苦しくなる」という理屈ですね。

その結果、“過緊張”はどんどん進んでしまうので、喉が痛くなるというわけです。
この厄介な“過緊張”・・・。
解決するために何か方法は無いのでしょうか?

では、これからトレーニング方法や改善策をご紹介していきます!

“過緊張”をほぐすボイストレーニング

今回は過緊張をほぐすためのトレーニングとして、4つの方法をあげています。

① ストローを使った地声強化

ストローを舌の下側に挟み、「アアアアア(♪ドレミレド♪)」と低い音で発声します。
これは、舌を前に出すためのトレーニングで、舌が喉奥に引っ込んでしまわないように固定をしています。
そして、舌のアーチを作ることによって、地声を響かせるための練習になります。

② 子音+母音を使った発声練習

◉「ガガガ」で5度の音程(♪ドレミファソファミレド♪)

これは、音階を声の低いエリアに集め、地声の筋肉(甲状披裂筋)をアクティブにするエクササイズになります。

◉「ガガガ」で1.5オクターヴ〜2オクターヴ

幅広い音程をカバーする事により、地声〜裏声の繋がりを強化するエクササイズです。

◉「ガガガ」で1オクターヴ〜テンポを早く〜

力が入ってしまいがちな方は、その不必要な筋肉を使うために、テンポを落としたくなることが多いです。
その逆に早いテンポで音階練習を行うことによって、余分な緊張をする隙を与えないようにする目的です。

◉「ネイネイネイ」で1オクターヴ

◉「マママ」で1.5オクターヴ

③ 外部から過緊張をほぐす

・肩を回しながら歌う

肩周りをほぐしながら歌う方法です。
肩や首に力が入らないようにするためのエクササイズです。

・過緊張の原因となっている筋肉(首の後ろの付け根側)を軽く抑えながら歌う

なんらかの影響により頭板状筋に力が入ると、対で運動をしている胸鎖乳突筋にちからが入り、発声時にとてもくるしい思いをする事があります。
頭板状筋、胸鎖乳突筋共に発声を行うために使われる筋肉ではないためです。

・左右差を矯正させる

左右差でインバランスが起こっている可能性があります。
まずは首を左側に向けて歌う、右側も同様に歌ってみましょう。

左右どちらかを向いて発声がしやすい場合、
発声しやすい方向で発声して感覚を掴む → 正面を向いて発声を行う
を行い、徐々に快適な発声状態を声に覚えさせていきます。

④ 裏声を反射的に出す練習

・裏声を使って、「ポウ」と発声する
正しい音程で反射的な勢いをつけて裏声を出します。
マイケル・ジャクソンが歌の合間に良く使う、「ホウ」、「ポウ」などの声をイメージして出すと分かりやすいと思います。

正しく発声出来ていれば、反射的に出す歌声は力みが無く透き通った音です。
痛みや緊張などは感じず、自ら出す歌声や身体から気持ち良い感覚があると思います。

※注意 “鼻声“は歌声のパワーを減らしてしまう

鼻声はとても特徴的で、それをあえて特徴として使っている歌手の方はいますが、声量のパワーとして考えると、それは得策ではありません。
アンチ・フォルマントと言い、共鳴腔が持つ周波数特性の増幅関数を負に働かせてしまい、声のエネルギーを減少させてしまいます。

〜「リラックスしなきゃ!」と考えすぎるのは必ずしも良くない!〜

「喉が痛いから、リラックスをして歌おう!」
という言葉に惑わされている方も多いと思いますが、実際にリラックスをして必要な筋肉まで力を抜いてしまうと声は出ません。

この記事で1番伝えたいポイントは、
① “必要な筋肉“と“不必要な筋肉“を分別する
② 必要な筋肉だけを使うためのコントロールをする
ということです。

まとめ

この記事を最後までご覧頂き、誠にありがとうございます!
今回は、歌うと喉が痛くなってしまう原因と対処法についてお話ししました。
喉が痛くなる原因は、不必要な筋肉の圧力から引き起こるものです。
動画の生徒さんは、レッスンが進むにつれて、だんだん声が伸びるような音に変わっていきましたよね!

今回の生徒さんによるエクササイズとしてあげられたのは、3つ。

・地声をしっかり出す練習
・鼻声の矯正
・反射的に裏声を出す練習
といった内容です!

歌うのに邪魔しているものを取り除いてあげることによって、ラクな発声に繋がります。
練習方法や改善点は、個人差があるので、「絶対これです!」とは、残念ながら言い切れません。
しかし、ご自身に合う発声方法を身につければ、あなたの声は見違えるように変わります。
私たちは、個人に合ったレッスンやサポートをするので、今回の内容はあくまで一例に過ぎません。

出来れば良いボイストレーナーに発声状態の評価(アセスメント)を依頼すると良いと思います。

解説しているインストラクター

桜田ヒロキ
桜田ヒロキ
セス・リッグス Speech Level Singing公認インストラクター(2008年1月〜2013年12月)
VocalizeU認定インストラクター

アメリカ、韓国など国内外を問わず活躍中のボイストレーナー。
アーティスト、俳優、プロアマ問わず年間2000レッスン以上を行うボイストレーナー。

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